北投石（ホクトライト） の基本情報

北投石（ホクトライト） の鉱物説明

北投石（ほくとうせき）は、温泉沈殿物によって生成されたラジウムなどを多く含む重晶石の亜種で、台湾の北投温泉独特の鉱物として、医者しらずの薬石とも呼ばれる稀少な石です。
この鉱物は、赤外線効果やマイナスイオンを発しているともいわれ、ストレスや肉体労働などの疲労を解消する効能や、人体への健康維持、美容面の効果にも優れています。

このような北投石のデータは、西洋名がHokutolite、和名は含鉛重晶石で、組成は、(Ba,Pb)SO4、結晶系、斜方晶系で、比重は4.69～4.83、また、硬度は3.0～3.5と非常に硬さがない鉱物といえますが、この石は、色純度が高くなることで、白と褐色の独自の縞模様を形成します。

またこの鉱物は、明治の時代に秋田の鹿の湯、現玉川温泉にて不明な鉛の硫酸塩鉱石として発見され、その後、日本の地質学者が、台湾の北投温泉にて、火山性温泉の放射能とラジウム原子の崩壊で鉛原子が生成されることを発見し、さらに時を経て、台湾と秋田の鉱物の一致が確認され、1913年に、台湾の発見地にちなみ北投石と名付けられました。
玉川温泉の北投石は、1922年に天然記念物として指定された後、特別天然記念物となり、採掘は一切禁止されたため、現在の産出先は、台湾の北投温泉のみとなりましたが、近年ではその希少性から産出の制限が設けられています。

北投石（ホクトライト） の品質について